インターセクショナリティ③/文献調べ26−17

第3章 「インターセクショナリティの歴史を整理する?」について、重要な箇所を抜書きしながらわかったことを整理していきます。
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・歴史に関する権威的な解釈は、支配的な属性にある人々の観点から見える世界の限定的な視点のみを表していることが一般的。
・米国史を書き直していくことで、歴史はより複雑で、複数の要素が絡み合い、多くの個人や集団に関する複数の物語が交差していることが明らかになってくる。
・一見、まっすぐ一直線に整理されているように見えるのは実際にはそれとは程遠いものである
・社会的不平等、権力、関係性、社会的文脈、複雑性、そして社会正義といったインターセクショナリティの核になるアイディアは、植民地主義、レイシズム、セクシズム、軍国主義、資本主義的な搾取といった時代ごとの危機に直面した社会運動の文脈内において形成されてきた。
インターセクショナリティと社会運動アクティビズム
・彼女たち(アフリカン・アメリカン女性)は社会運動で学んだことを、社会的不平等の分析の枠組みを構築するために用いていた。_地理的にも、言語的にも、国家史的にもアフロ・ブラジリアンの女性たちとは隔てられてきたが、自分たちが直面している抑圧に対処するためには、人種だけ、階級だけ、ジェンダーだけ、セクシュアリティだけといった限定的な枠組みでは解決できないことをどちらも理解していた(collins、2000)
・「連動(interlocking)」「多面性(manifold)」「同時性(simultaneous)」「統合(synthnesis)」などの用語を用いることで、抑圧を、不平等の複雑な社会構造を形成する主要な抑圧のシステムの関係的な動きの中から生じたものとして扱っている。
・「周縁をマッピングする」はインターセクショナリティの原点として最もよく引用される
クレイショーの論文の特徴
米国社会においても軽視されてきたウィメン・オブ・カラーの経験に焦点を当てている
「ウィメン・オブ・カラー」と言う用語が、仮定されたものではなく、構築されなければならない連帯の上に成り立っていることも認識
異なる立場に置かれているウィメン・オブ・カラーを知識の創造者とみなしていた(collins、1998a;201−8)
関係性に重点を置いている
要約すると「周縁をマッピングする」は
(1)関係性、権力関係、社会主義などの、インターセクショナリティにおける複数の主要なアイデアを明らかにし(2)分析ツールとして用い(3)歴史における重要な過渡期を示す。
・言い換えれば、何が持続し、何が弱められ、何が消されたのかがそこに示されている(Collins 2015,2019)
その名前が意味するものとは?
・インターセクショナリティは、まるで学術界によって発見され、学術界によって名付けられ、正当化されるまで存在していなかったように扱われてしまっている。
・歴史を書き換える制度的な記憶喪失(アムネジア)によって、インターセクショナリティが誕生した際に中心的存在にあった人々のカテゴリー全体が、その規範から消されてしまったのである
・人々は、インターセクショナリティが名付けられた以前の時代の研究を知らないだけ。
・制度的統合の根底にあるジレンマは、制度的変革をもたらすことを目的としながらも、社会変革のために私たち自身がどのように変化するのかを人弾きすると言う緊張関係にある。クトとして定義された分野を、ある種の、統一の取れた理論展開
わかったこと
クレンショーが「インターセクショナリティ」を造語した1980年頃、「インターセクショナリティ」の高等教育への移行などによる急速な発展により、あたかもその頃から生まれた概念のように扱われる。
しかし、1980年以前にも、ウーマン・オブ・カラーやCRC(コンバヒー・リバー・コレクティブ)、草の根運動など、「インターセクショナリティ」という名前ではなくとも社会構造における偏見や不平等に切り込む活動は存在していた
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