ワーク・エンゲージメントを構成する3つの要素の「熱意」「没頭」「活力」について前回の記事では書きました。
ワーク・エンゲージメントとバーンアウトの関係性
反対の概念とされるバーン・アウトについては下記の本を参考に考えると見えてきます。
ワークエンゲージメントで参考になる著書
バーンアウトとは?
バーン・アウト(燃え尽き症候群)とは疲弊で仕事への熱意が低下している状態で
「情緒的消耗感」「脱人格化」が特徴です。
非常に疲れた様子で覇気もなく、人を人とも思わぬ関わり方をして
やり遂げようという仕事への意気込みもない状態です。
医師や看護師、介護士、教師など対人支援職において陥りやすいと言われていますが、
性格特性を調べるビッグファイブ理論において「神経症傾向」のある人がなりやすいことも分かっています。
みなさん方も、何か大きな仕事をやり遂げた後、「やりきった・・」という気持ちになることはあとが1度や2度あったでしょう。それが仕事のやりがいに繋がる山場でもあります。
しかし達成感よりもなんとも言えぬ空虚な思いに浸ってしまい、人に対しても仕事に対しても無関心になってしまっているとしたら、バーンアウト状態に近いのかもしれず、要注意です。
ワーク・エンゲージメントが高い状態とは?
ワーク・エンゲージメントの高い状態とは、この逆です。
仕事が楽しく、活力に溢れて、生き生きと「仕事が楽しい」と思えている状態です。
若くてやる気のある人を想起しやすいですが、若くてもバーンアウトしてしまう人もいますし、ベテラン社員でもワーク・エンゲージメントの高い人もいます。
一概に、年齢や社会経験の多寡で決められるものではありません。
仕事のパフォーマンスとの関係
ワーク・エンゲージメントが高いと、仕事のパフォーマンスも高まります。
ビジネスでのパフォーマンスというのは、成果や業績のことを示しますが、「失敗しない」「完璧な仕事」をする人ということではないです。
(むしろ、完璧主義を目指し、熱心に情熱的に仕事する人もバーンアウトしやすいです)
失敗してもダメでも、エネルギーを投下し続けることで、結果に結び付ける人もいます。
ワーク・エンゲージメントが高いというのは、「やり続ける力」が高いと換言と考えます。
さらに、エンゲージは伝播することも明らかになっています。
よく言われる「ムードメーカー」がわかりやすいです。あの人がいると職場全体が明るくなるという、「あの人」です。
ワーク・エンゲージメントを高めるというのは、個人の生産性のみならず、
職場全体の生産性に影響しますので、経営上も重要な資源となります。
ワーク・エンゲージメントの高め方
ワーク・エンゲージメントは個人の働き方にとどまらず、会社全体の生産性にまで
影響することが明らかになりました。
では、ワーク・エンゲージメントを高めるにはどうすればいいのでしょうか。
「個人」と「組織(職場)」に対するアプローチがあります。
次回はワーク・エンゲージメントを高める「個人」のアプローチについて考えましょう。
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