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2023/12/8発行のメルマガです(本論のみ掲載)

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【相互扶助】の字を眺めて

最近、一番嬉しいのが

「娘さん、字が上手いですね」

と言って頂くことです。親として本当に嬉しく、ありがたいお言葉です。(ありがとうございます!)

私の娘は2人ともに、書道を嗜んでおります。

これがまた、親バカではありますが、とても上手です。

私自身は字が下手で、小学生の頃は「字をていねいに!」といつも担任の先生に書かれていました。

※ちなみに、注意することに疲れてしまった先生は、途中から「もっとていねいに!!」というスタンプを押してくれるようになりました。そんなスタンプが存在するあたりに、世の先生方の悲痛な叫び声が聞こえてきます。

話を戻します。

私自身は字が下手ですが、娘の素敵な字をしげしげ見ていると、上手く書けた字と書けなかった字の違いが分かってきます。

上手く書けた字は

・中心が揃っている

・字間も揃っている

・線質がいい

・筆の勢いを感じる(字に迷いがない)

などの特徴があります。

1つ1つの字にも、全体的にも、「均整のとれた美しさ」があるのです。

上手い子たちの字には、共通する「美しさ」があります。

他方、普段の練習では「お手本への忠実さ」はありますが、「個性」はあまりありません。

しかし、いざコンクールの入選作品となると、途端に「個性」のぶつかり合いになります。

金賞と銀賞の作品の差は、「お手本への忠実さ」よりも「個性」が重視されているように感じます。

「お手本への忠実さ」は前提条件であり、入選作品の全てが当然にクリアしています。

前提条件をクリアした上で「個性」がぶつかり合い、輝き合うように見えます。

いきなりですが、「仕事」の話に引き込みます 笑

職場においてこの「お手本への忠実さ」とは、規則とかルールとか、全員が「当然」にクリアするものに当てはまります。

「個性を尖らせろ」という言葉が躍る昨今ですが、ルールやチームの調和を無視した「個性」が容易く”尖る”(=活きる)、ほど、寛容な社会ではないでしょう。

※所属組織間の文化的差異はあるでしょうが。

ただし「お手本への忠実さ」とは、なにも小難しい社内規定のみを指すのかと言われると、そうでもない気もします。

例えば

・「おはようございます」と元気に言える

・「おつかれさまです」と労える

・「ありがとうございます」と伝えられる

・「すみません/ごめんなさい」と誤りを認められる

といったことを「当然」にできるかの方が大事です。

これらが「当然」にできて初めて「個性」が「個性」として認められ、職場で”尖る”(=活きる)のでしょう。逆にこれらができていない「個性」は、「変わり者」と同義になってしまいます。

さて、最近娘の書いた字で「へ〜」と感心した字(言葉)があります。

それが

【相互扶助】

です。

聞いたことあるけど、意味はあまり知らない言葉でした。

ググってみると

”お互いに助け合い支え合うこと。 互いに助け合う協同精神のこと。 「扶」は、支える。 「助」は、助け合う。”

とありました。

な、、なんていい言葉だ!!キラーン。

私の仕事は、障害のある方ご本人への「直接的な支援」よりも、人事の方や支援的・指導的な立場の方と「支援」や「活躍」のあり方を一緒に考えさせて頂く「間接的な支援」(=コンサルテーション)が多いです。

真摯に「支援」について考えていらっしゃる皆さんを前によく思うのが、「被支援者としての心構え」についてです。

支援する側だけが頭を捻って、悩んで、努めて、、というのは本意ではなく、障害のある方の仕事に対する考え方も大事ということです。

そもそも「支援」とは、

”他者の意図を持った行為に対する働きかけであり、その意図を理解し、その行為の質の改善、維持あるいは行為の達成を目指すもの”

(支援基礎論研究会,1995)

です。

被支援者の”意図を持った行為”とは、障害のある方が担当する業務であり、そこに対して周囲が手を差し伸べて”達成”を目指すのが「支援」です。

であるなら、障害のある方々は、「支援」を受けることを”当然”とせず、”達成”を目指して努力することが必要となるはずです。

そして仕事においての”達成”とは、「個性」が尖るかどうかの差によって決するように感じます。

前述の通り、「個性」が尖るには、職場での「お手本への忠実さ」、つまりは「ありがとうございます」「すみません」がきちんと言えるかどうかが大事な大事な前提となります。

「個性を活かす」「個性が大事」と言う言葉には全く同意します。

「個」が活きる社会であることを望みますし、自分もそこに寄与できると嬉しいなと思っています。

しかし「個」が「個」として活きるための、前提を見失ってはいけません。

前提は難しいことばかりではなく「ありがとう」「すみません」の当たり前がまずはあると言うことです。

換言すると、障害者雇用の促進、障害者活躍のあるべき姿とは、お互いがお互いのことを考え、支え合う、【相互扶助】への道なのではと思いました。

※ちょうど来週、弊社の社会貢献活動として、埼玉県の特別支援学校PTAの集いで講師をさせてもらうので、保護者の皆さんにも「卒業までに”当たり前の挨拶”ができるように、ご家庭でもお願いします」と伝える予定です。

今回は娘の習字から脱線して【相互扶助】について考えてみました。

皆さんの何かしらの気づきにつながると幸いです。

それでは、また!

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