特別支援学校教員時代、「自立活動専任教員」という一般には耳慣れないポジションで、校内・校外において「コンサルテーション」を行なっていました。
※教員時代の貴重な経験が、今の仕事につながっているのですから「点と点がつながる」とはほんまだなと思います。
子供達(クライアント)の様々な問題に悩む先生方(コンサルティー)の問題を、私たち専門家(コンサルタント)が解決のお手伝いをしていました。
校内の先生方はもちろん、幼稚園や保育園、小学校や中学校にも出向いて支援していました。
みなさん非常に熱心に教育にあたられていて、私も何とか問題解決のお役に立とうと努めていました。
私がまだ駆け出しで、障害に関する専門性はある程度高まってきたけど、支援ノウハウが非常に乏しい頃、やたらと「障害特性」という言葉に縛られていました。
どんなケースでも「この場合、どんな障害特性が影響しているのだろうか」という発想が先行していました。
結果、うまくいかず、役立たずな自分を露呈してしまうのです。
たいていのケース会では多くの関係者がいますので、私の見当違いの見立ては「時間の無駄」だったと思います。
大尊敬するベテラン先生の支援は全く違っていました。
「障害特性」という言葉はほとんど全く使わず、コンサルティーの主訴、背景、家庭環境などあらゆる視点で問題を捉えていました。
そして1番偉大だったのは「誰も非難しない姿勢」でした。
「障害特性」といった知識は大前提として必要ですし、インプットをし続けないとダメなのは事実です。
ただ、自分がやっていたのは「闘いの最中に刀を磨いている」ようなものだなと思いました。
そこで何が起きているのか。現場には何があるのか。そして目的は「問題の解決」であって「悪者さがし」ではないということ。
「闘いに集中すること」が肝要と身に沁みて学びました。
今でも思い出しながら兜の緒を締める日々です。
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