グレーゾーン社員への対応について考える①/文献調べ26−13
グレーゾーン社員の実態について以前の記事で整理しました。



今回は、同じく影山先生の論文の続編「グレーゾーン社員の実態に関する調査」(影山,2023)をもとに、有効となり得る対応例について、抜書きさせてもらいながら考えます。(・箇所が論文からの抜書き)
問題の所在
多様な人材がイノベーションの創出には不可欠ではありますが、多様な人材がいればいいというわけではなく、適切なダイバーシティマネジメントが必要です。
・しかし、明確に定式化されたダイバーシティ マネジメントがあるわけではなく、目的や業務内容、人材の素養、組織形態等々によってその内容は異なってくる
と述べられているように、多様な人材だからこその多様な対応が求められ、適切な対応ができれば有能な人材として社内での価値も高まるでしょうが、対応ができないと「問題社員」となってしまう場合もあります。
対応には、障がい者雇用でのノウハウが活用できる可能性があり、それが社員の戦力化もみえてくるということですが、より具体的な実態や支援の必要性などについて、新たに調査されています。
調査方法
先生とご縁のある企業24社にアンケートを依頼して、調査されました。
アンケート実施期間:2022年 3 月 1 日~ 7 月31日
依頼企業数:24社
回収数:21社
有効回答数:20社
グレーゾーン社員の割合、影響、障がい者雇用経験の活用などについて問われています。
結果
特徴的なもの、個人的に気になったところだけ抜書きします。
グレーゾーン社員の比率

10%前後と答える企業が多かったようです。全人口における障害者の割合もほぼ10%と言われています。これを少ないと取るのか多いと取るのかは、社内での影響度によると思いますが、先生は
・グレーゾーン社員が問題社員であった場合、10%近くいるのであれば業務の機能不全も危惧される。適切な対応という課題が見て取れる。
と指摘されています。かつて私が教員をしていた頃に「学習もしくは学校生活が困難な児童・生徒がクラスに1割いる場合、どんな腕のいい教員でも学級経営が難しくなる」と聞いたことがあります。
企業経営においても同じことが当てはまりそうです。
近接する障がい
グレーゾーン社員のタイプを「知的障害」「精神・発達障害」「身体障害」「複数の障がい」に分けてきいた結果が以下です。

ほとんどが「精神・発達障がい」と答えています。一般的なグレーゾーンのイメージは、コミュニケーションやこだわりの強さなどが挙げられるということだと、推察されます。
周囲への影響
一部、肯定的な影響もあるようですが、多くは周囲の混乱や人間関係の悪化など、否定的な影響が指摘されています。

続きはまた次回
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