グレーゾーン社員について考える②/文献調べ26−11

前回のつづきです。

影山先生は、グレーゾーン増加の背景を4つの視点でまとめられています。

目次

グレーゾーン増加の背景

①日本的経営の残滓

日本的経営とは、

・キャッチアップ型成長に適合的な環境の下で、その環境に合わせるために疑似共同体をつくり、求心力を高めることを通して、一定の方向に注力して成長するための制度

と述べられています。先進国の技術を取り込み、成長を図る。そのための組織においては同一の業務遂行ルールや判断基準、価値観が刷り込まれ「金太郎飴」の集団ができあがります。

独自の価値観はアイデアは「異質な存在」とされることになります。

②生産年齢人口の減少

生産年齢人口の現象による人手不足は、どの産業でも、どの企業規模にも影響が出ていると思います。

そんな状況で、

・日本的経営の下では採用を控えたであろう人材、つまり、優秀だが癖のある者・違和感がある者の足切りに至らず、グレーゾーン社員を採用せざるを得なくなっている可能性

が指摘されています。

③ダイバーシティの時代

ダイバーシティへの着目により、女性活躍、障がい者雇用などによる働きやすい職場づくりへの取り組み、イノベーション創出への期待が、高まっています。

一方で、

・多様な人材がいることでイノベーションや企業の活力を生むことが指摘され、意識されてきているが、日本的経営の影響が残る中で十分対応できていない可能性

も課題としてのしかかってきます。

人材への対応が不十分で、その人の独自の価値観や考え方を生かしきれない場合は「グレーゾーン」に位置付けられる場合もあるということです。

④CSRと障がい者雇用

2003年あたりを機に、日本企業のCSRへの意識が高まっていきます。同時に、障がい者雇用への取り組みにも力を入れる企業が増えていきます。

障がいのある社員が社内で身近な存在になると、いい意味で、健常ー障がいの区別が明確になります。(なぜいい意味かというと、「配慮」の視点が明確になり、その「配慮」は健常者社員にも好影響をもたらす可能性があるからです e.g.「カーブカット効果」)

その中で、

・障がい者というカテゴリーが明確になってくる。それに伴い、障がい者カテゴリーに入らないがゆえに、課題があることが目立ったり問題となったりするようになった可能性

と、影山先生は指摘されています。

続きは次回。

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