定着・活躍する人材の特徴とは/文献調べ26−09

採用のご支援をさせていただく中で、「見極めの難しさ」は非常によく耳にします。

何を基準に「見極め」をするのか。その判断軸は企業ごとにさまざまあるのでしょうが、大前提の共通項としては「入社後に活躍してくれそうな人材」があります。

ただ、それを選考段階で精緻に「見極め」を行うのは、相当な技量を要すると思います。

今回は「入社後定着し能力発揮する新規大卒人材の入社前の特徴に関する研究」(高崎 美佐、2015年、日本労務学会誌 Vol.16 No.2 掲載)を参考に、「見極め」の一助を探ります。

○研究の目的
大卒生の応募者の特徴と、入社後の組織定着・活躍の関連性とプロセスを明らかにすることのようです。
興味深い!

研究の方法は
・20代・大卒(院卒除く)・従業員300名以上の企業・入社3〜5年目・入社後1年以上継続
の条件を全て満たす518名について、就職活動の経験、初任配属の状況、現在の仕事への自信や定着意思について調査しています。

わかったこと
① 第一希望入社は「定着意思」には影響するが、「仕事の自信」には影響しない
② 初任配属の「上司の支援」「育成的な業務配分」が仕事の自信を強く高める
③ 就職活動を通じた“意識の変化”が、定着・自信の双方に強く影響する

入りたい会社に入れたというよりも、就活中に自己理解が深まったとか、強みを認識したとか、得意な仕事に出会えたという「就職活動を通じた変化」をしたかどうかが、入社後、環境の認知や主体的な行動が高まり、それが定着や自信につながるということのようです。

障がいのある人の採用における「見極め」のヒントを探りましたが、いみじくも「考察」にはこう書かれていました。
”企業が採用選考時点の入社希望の強さで判断するのではなく,どのような就職活動をしているか,就職活動を通じて何を考えたかといった観点を選考に取り入れることも考えられるが,これらを面接等の手法で見極めるのは困難であろう。”

”それよりは,応募してくる大学生が自己や働くことに対する理解を深められるような採用広報・選考を行うことが実利に即している。”

具体的に、人事以外の社員と接する機会(説明会など)を設けたり、適性について振り返る機会を設けるなどを挙げられています。さらに、入社に対する不安の軽減なども有効としています。

よく「採用はゴールではなく、スタート」と言われますが、入社後の定着や活躍を見据え、選考の中でいかに候補者に「気づき」を与えられる仕掛けを設けられるかが重要なんだなと理解できました。

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