発達障害者の採用と定着(事例より)/文献調べ26−08

今回は、グリービジネスオペレーションズさん(グリー株式会社の特例子会社)について紹介されている発達障害者の採用と定着 (福田智史、2018)を抜書きしながら、発達障害者の雇用について考えてみます。

現存の特例子会社は知的障害の方が比較的多く働かれている印象ですが、同社では約9割が発達障害者ということです。

採用については就労移行支援機関経由が83.8%ということです。支援機関からの採用の理由としては「就労前に一定の就労訓練を経ている」「継続的な定着支援が受けられる」「生活面での悩みなどが生じた際、相談先の1つになってくれる」が挙げられています。定着を見越した採用ということが窺えます。

発達障害者採用する理由は、「業務親和性」「採用競争力」「早期戦略化」「定着支援」を挙げています。「雇用の質」に戦略的に取り組まれていらっしゃいますね。

定着に対する取り組みについては
「特性理解」発達障害の特性を理解すること。
「環境整備」物理的な配慮と精神的な配慮
「社内協力」相互理解に向けた取り組み
があるようですが、特に「環境整備」が勉強になります。

「環境整備」には、「物理的な配慮」と「精神的な配慮」があり、
「物理的な配慮」
サングラス_光過敏への配慮
イヤーマフ_聴覚過敏への配慮
壁面ホワイトボード_口頭指示が苦手で視覚優位な特性への配慮
デスクトップパーテーション_視線過敏に対する配慮
マルチディスプレイ_ワーキングメモリーの弱さを補う
ハイカウンター_多動傾向のある社員が立ったまま仕事
仮眠休憩室_過集中などに起因する易疲労の対策

「精神的な配慮」
チームビルディング制度や面談制度_社長との定期1on1、カウンセラーによる面談、支援機関による面談や管理スタッフによる定期面談
少しの変化やその兆候に気づくことができ、大きく体調を崩す前に未然に対応していくことが可能

と、まさに発達障害の方の特性を理解された配慮です。

「少しの変化やその兆候に気づく」というのは、1次予防もしくは2次予防を指していると思われますが、不調を長引かせないように社内外でしっかり連携されているなと感じ、とっても素晴らしく思います。

発達障害者の方の雇用は右肩上がりですので、とても学びの多い事例だと思いました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次