向社会的行動の効果についての考察①/文献調べ25−20

本邦における向社会的行動の効果に関する研究の動向-マイクロ・メゾ・マクロの三視点から-(山元琢俟・上淵寿,2021)を抜書きしつつ、向社会的行動について整理した上で、障害者雇用の現場においての効果について推察してみたいと思います。
向社会的行動とは、
一般的に「他者の利益を意図した自発的な行動」と定義(Batson, 1998; Eisenberg, Fabes, & Spinrad, 2006)
最近では、村上・西村・櫻井(2016)が「社会的価値を有する、他者の利益を意図した行動」と再定義
「いいことしたな」と自覚的にふりかえられるような行動のことだと思います。
いいことした人は、気持ちがよく、清々しいと思いますし、いいことしてもらった人も「ありがたい」という気持ちが芽生えるでしょう。一方で、いいことしてもらった人が「なにかお返ししないと、、、」と負担感を感じることもありそうです。
本論文では、向社会的行動の効果に関する研究の整理と今後解決の望まれる課題の抽出を目的とし、文献研究を行っております。また、向社会的行動をマイクロ・メゾ・マクロの3つの関係性のレベルで向社会的行動を分類しています(Penner et al., 2005)
マイクロ・メゾ・マクロの説明としては以下です。
マイクロレベル_個人における向社会的な傾向の起源やその傾向の差の観点から向社会的行動を捉える視点
メゾレベル_特定の状況における行動実行者と受け手の二者関係から向社会的行動を捉える視点
マクロレベル_集団や大きな組織の中で行われたものとして向社会的行動を捉える視点
次回、この3観点にて具体的な効果についてみてみましょう
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